職務経歴書が書けないときの対処法|「書くことがない」人の材料の見つけ方
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ユウト
職務経歴書を書こうとして1時間たったのに、まだ1行も書けていません…。毎日同じ仕事をしていただけで、書くことがない気がして。

ミミ先生
それはとてもよくあることですよ。書くことがないのではなく、「材料を探す前に文章にしようとしている」だけのことが多いんです。まずは質問に答えて、材料を集めるところから始めましょう。

ユウト
文章を考えなくていいなら、なんとかなりそうです。
職務経歴書が書けないと感じる人の多くは、経験がないわけではありません。「書くこと(材料)を集める」と「文章にする」を同時にやろうとして手が止まっていることがほとんどです。
この記事では、手が止まる原因を整理したうえで、仕事の材料を見つけるための質問と、集めたメモを職務経歴書の文に直す手順を、例文つきで紹介します。実績が思いつかない人でも、事実だけで1枚を作れる形にしていきます。
職務経歴書が書けない5つの原因
まずは、どこで手が止まっているのかを確かめましょう。原因が分かれば、やることが決まります。
| よくある原因 | 起きていること | 対処 |
|---|---|---|
| いきなり文章にしようとしている | 材料がないまま、言い回しを考えている | まず単語・箇条書きで書き出す |
| 上から順に書こうとしている | 最初の「職務要約」で止まる | 職務経歴から書き、要約は最後に |
| 「すごい実績」がないと思っている | 売上や表彰だけを実績だと思っている | 「前→後」で良くなったことを探す |
| 毎日の仕事が当たり前になっている | 自分の仕事を説明する言葉が出てこない | 質問に答える形で思い出す |
| 仕事内容をよく覚えていない | 年月や担当の範囲があいまい | 手元の書類で事実を確かめる |
どれか一つでも当てはまるなら、文章を考えるのはいったんやめて、次の「材料集め」から始めるのがおすすめです。項目の全体像や書く順番は、職務経歴書の書き方の基本にまとめています。
「書くことがない」を材料に変える7つの質問
書くことは、自分に質問すると出てきます。会社ごとに、次の7つの質問に単語や短いメモで答えてみてください。きれいな文章にする必要はありません。
- 1日の仕事を朝から順に並べると?(出社してから帰るまで、やっていたことを全部)
- それは1日・1週間・1か月に何件(何回・何人)くらい?
- 誰のための仕事だった?(お客様・社内の誰か・取引先)
- 周りからよく頼まれたこと、聞かれたことは?
- ミスや手間を減らすために続けていた工夫は?
- 入ったころと比べて、できるようになったこと・任されるようになったことは?
- 新人や後輩に教えたことはある?
特に4〜6は、自分では「当たり前」と思っていることが多い部分です。人から頼まれていた仕事は、あなたがそれを得意としていた証拠でもあります。
※架空の人物の例文です
質問2への答え(メモ):来店の対応、1日30人くらい。電話も10件くらい
質問4への答え(メモ):新商品の説明を店長から任されていた。POPを書くのをよく頼まれた
質問5への答え(メモ):在庫を見る時間を決めて、品切れを出さないようにしていた
このくらいの短いメモで十分です。メモが10個以上たまれば、職務経歴書の材料としてはかなりそろっています。
メモを職務経歴書の文に直す方法
集めたメモは、「何を」+「どれくらい」+「どう工夫したか」の形に並べ替えるだけで、職務経歴書の文になります。言い回しを凝る必要はありません。
| よくある書き方 | 伝わる書き方 |
|---|---|
| 接客を担当しました。 | 店頭での接客(1日約30名)と電話での問い合わせ対応(1日10件前後)を担当しました。 |
| 商品の説明をしていました。 | 店長から新商品の説明を任され、来店されたお客様への説明と、売場のPOPの作成を担当しました。 |
| 在庫の管理をしていました。 | 在庫を確認する時間を1日2回に決めて発注のタイミングをそろえ、品切れを防ぐよう努めました。 |
数字は、正確に分からなければ「約」「前後」で構いません。ただし、実際より大きく書くのはやめましょう。面接で詳しく聞かれたときに答えられなくなります。数字がどうしても出ない仕事の書き方は、販売・接客の例文や事務職の例文の「数字で書けないときの書き方」が参考になります。
実績が思いつかないときは「前→後」を探す
職務経歴書でいう実績は、売上や表彰だけではありません。あなたが関わったことで、何が良くなったかが実績です。次の4つの種類のどれかに当てはまる出来事がないか、思い出してみてください。
- 時間:作業を早くした、待ち時間を短くした
- ミス:間違い・やり直し・クレームを減らした
- 人:後輩を教えた、チームの困りごとを解決した
- やり方:手順をそろえた、紙を共有のファイルに変えた
※架空の人物の例文です
よくある書き方:特に実績はありませんが、真面目に取り組みました。
伝わる書き方:引き継ぎのたびに説明が人によって違っていたため、よく聞かれる手順を1枚のメモにまとめて共有しました。新しく入ったスタッフ3名が、そのメモを使って業務を覚えました。
「前→後」の差が小さくても構いません。変える前の困りごとと、変えた後の様子をセットで書けば、読み手には仕事への向き合い方が伝わります。自己PRへのつなげ方は、自己PRの書き方で詳しく紹介する予定です。
経歴の事実を確かめる:手元の書類と公的な様式
「いつからいつまで、どの部署にいたか」があいまいで書けない場合は、記憶に頼らず手元の書類で確かめます。雇用契約書・労働条件の通知書・源泉徴収票・給与明細・辞令などに、入社日や雇用形態、所属が書かれていることがあります。履歴書と職務経歴書で年月が食い違わないよう、ここで一度そろえておきましょう。
経歴の棚卸しの道具としては、厚生労働省が様式を定めているジョブ・カードもあります。公式サイトでは、ジョブ・カードは「キャリア・プランシート」「職務経歴シート」「職業能力証明シート」の3つの様式で構成されると説明されており、様式のダウンロードやWebでの作成ができます。作成したジョブ・カードの内容の一部を、履歴書や職務経歴書の作成に使えるとも案内されています。
書類で事実を確かめ、質問で材料を集め、メモを文に直す。この順番で進めれば、「書くことがない」状態から抜け出しやすくなります。
それでも手が止まるときの進め方
- 完成させようとせず、1社分だけ書く:最初は直近の会社1社分の職務経歴だけで十分です。1社書ければ、ほかの会社は同じ形で埋められます。
- 例文を横に置いて、形だけまねる:自分に近い職種の例文を見ながら、項目の並びと書き方の型だけを借ります(中身は自分の事実で書きます)。
- 声に出して説明してみる:書くより話す方が言葉が出やすい人は多いものです。「どんな仕事をしていたの?」と聞かれたつもりで話し、それをメモにすると材料になります。
- 時間を区切る:「今日は質問1〜3だけ」のように、1回にやることを小さく決めます。
話して材料を集めるやり方が合いそうなら、質問に答えるだけで下書きができるツールを使うのも一つの方法です。できた下書きは、必ず自分の事実と合っているか確かめてから使いましょう。
よくある質問
同じ仕事をずっと続けてきただけで、職務経歴書に書くことがありません。
同じ仕事を続けてきたこと自体が経験です。1日の流れ、扱った件数や人数、任されるようになったこと、後輩に教えたことを書き出すと、続けてきた中での成長や工夫が材料になります。
実績がない場合、職務経歴書の実績欄は空けてもよいですか?
空けるより、時間を短くした・ミスを減らした・人を育てた・やり方を変えた、といった「前→後」の出来事を探して書くのがおすすめです。小さな工夫でも、変える前と後をセットで書けば実績として伝わります。事実と違うことは書かないようにしましょう。
昔の仕事の内容をよく覚えていません。どうすればよいですか?
雇用契約書・源泉徴収票・給与明細などで在籍期間や雇用形態を確かめ、仕事の中身は当時のメールや手帳、写真などを手がかりに思い出します。古い経歴ほど短くまとめてよいので、直近の仕事を中心に詳しく書きましょう。

ミミ先生
書けないときは、文章より先に事実のメモからでしたね。毎日やっていた「当たり前の仕事」こそ、職務経歴書の材料になりますよ。
職種別の例文
あわせて読みたい
参考にした公式情報(確認日)
- 厚生労働省 マイジョブ・カード(ジョブ・カードを知る)(2026-10-25)
- 厚生労働省 マイジョブ・カード(トップ・様式のダウンロード)(2026-10-25)